実施報告 Archive

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青木譲さん,柳澤華代さんの両名が2023年度 日本分析化学会東北支部奨励賞を受賞しました

高貝研究室の博士後期課程の青木譲さん,柳澤華代さんの両名が、日本分析化学会東北支部 「東北分析化学奨励賞」を受賞しました。

授賞式・受賞講演が2023年12月16日に東北大学理学部にて開催されました。

 

青木譲:  受賞題目「表面電離型質量分析法による微少試料中の極微量放射性ストロンチウム-90の直接定量法に関する研究」

柳澤華代: 受賞題目「レーザーアブレーション誘導結合プラズマ質量分析法による直接定量および元素マッピングに関する研究」

 

【受賞内容】青木譲氏:  受賞題目「表面電離型質量分析法による微少試料中の極微量放射性ストロンチウム-90の直接定量法に関する研究」

放射性ストロンチウム-90(Sr-90)は、生体内の硬組織に収着して骨肉腫や白血病を引き起こす可能性があり,その分析は必要不可欠です。しかし、一般的な分析法では、数十グラム以上の試料量を必要とするため、生体試料などに含まれるSr-90を分析することは非常に難しい状況でした。青木さんは,表面電離型質量分析法を利用した微少試料に含まれる極微量なSr-90を定量できる分析システムを構築しました。
この業績は,環境動態や地球ダイナミクスの理解,核査察などの幅広い分野で有効な手段であり,将来の研究の発展も期待できるものであると評価されました。

※青木氏は,事情により当日の授賞式は欠席となりました。

 

【受賞内容】柳澤華代: 受賞題目「レーザーアブレーション誘導結合プラズマ質量分析法による直接定量および元素マッピングに関する研究」

近年,固体試料を直接レーザー照射で分析するレーザーアブレーション技術が発達しています。しかし,試料ごとに適合した固体標準物質を毎度,調製しなければならず,未知試料の分析には多くの課題がありました。柳澤さんは,独自のオンライン同位体希釈法の開発に成功し,固体標準物質を使用しない直接定量法を実現しました。これらの業績は,分析化学の発展に貢献し,将来の研究の発展も期待できるものであると評価されました。

 

 

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第59回FIA講演会@徳島 で研究成果発表を行い、最優秀講演賞など3賞を受賞しました

2023年11月24日に「第59回フローインジェクション分析(FIA)講演会」が,徳島県青少年センター(とくぎんトモニプラザ)(徳島市)で開催され,高貝先生と大学院生3名が参加しました。

学生が研究成果発表を行い「最優秀口頭発表賞」(1件/8名発表)、「最優秀ポスター発表賞」(1件/16名発表)、「優秀ポスター賞」(5件/16名発表)の3賞を受賞しました。

 

研究発表のタイトルは、以下のとおりです。

【口頭発表】

「最優秀講演賞」(1件/8名発表)

岩本友樹,高貝慶隆,“完全閉鎖型フロー合成・分析法 ~合成・濃縮・分離・検出を統合したインテリジェンスFIA~”

 

【ポスター発表】

・「最優秀ポスター賞」(1件/16名発表)

木村梨子,高貝慶隆,“フロー系濃縮を志向したアルギン酸ゲルによるトリチウム水の迅速的交換”

 

・「優秀ポスター賞」(5件/16名発表)

ビャムバドルジ アナラ,鷲山幸信,荒野真結,鈴木李英,高貝慶隆,“金ナノ粒子包含樹脂によるアスタチン-211の吸着と固相反応場としての活用”

 

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日本知能情報ファジィ学会誌「知能と情報」に論文が掲載されました。

博士課程の丹治珠緒さんの研究成果が、2023年11月の日本知能情報ファジィ学会「知能と情報」誌に論文掲載されました。

【著者/論文誌名】丹治 珠緒, 古川 真, 高貝 慶隆*, 知能と情報, 35(4), 742-745 (2023).

【タイトル】階層クラスター分析と確信度の併用による複合材料の化学データを用いた段階的識別

【DOI】https://doi.org/10.3156/jsoft.35.4_742

【概要】複合材料の組成を分析するとき,多くの場合は材料を溶剤に溶かして分析をします。

しかし,逆に,溶けている成分を測定しても元々の複合材料が分かる訳ではありません。

今回,溶けている成分を分析して元々の複合材料が分かるために,多変量解析法を活用した方法を開発しました。

しかし,これまでの多変量解析(例えば,階層クラスター分析や証拠の理論)をもってしても,材料同士の類似性がわかりますが,複合材料に含まれる素材を識別するには至りませんでした.

そこで,本研究では,階層クラスター分析と確信度の2つの方法で段階的に評価する方法を実施しました.

そうすることで矛盾の無い結果を得ることができ,それぞれの模擬試料に対する確信度を定量的に算出することができました.

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ASIANALYSIS XVI@マレーシア で招待講演を行いました

10月9日~12日にマレーシアのクアラルンプールで開催された「ASIANALYSIS XVI, 2023」に高貝先生が参加され、招待講演を行いました。

タイトルは、以下のとおりです。

◆招待講演

Y. Takagai, “Gold Nanoparticle Catalytic Flow Synthesis and Cycle Monitor System Utilizing on Solid Phase Extraction”

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Springer社「Analytical Sciences」誌に論文が掲載されました。

博士課程の丹治珠緒さんの研究成果が、2023年9月23日付(冊子版)のSpringer社「Analytical Sciences」誌に論文が掲載されました。

【著者/論文誌名】T. Tanji, M. Furukawa, K. Fujimoto, Y. Takagai*, Analytical Sciences, 39, 1585-1589 (2023).

【タイトル】Analysis of groundwater flow line of the Goshiki-numa pond community using elevation-considered principal component analysis.

【DOI】https://doi.org/10.1007/s44211-023-00357-x

【概要】

地下水の流れを明らかにするためには、一般的に多くの化学成分を測定する必要があります。
そして,成分の一つ一つについて妥当かどうかを検証しなければならないため、一般的に人間が持っている感覚では、正しい答えを見つけることは難しいです。

本論文では、標高を考慮した多変量解析(≒主成分分析;e-PCA)を活用して、
2011年から2014年、2016年に収集した19因子×102水(計1,938データ)を入力することで、
五色沼周辺の地下水の流れを明らかにすることができました。
本論文のe-PCAは、地下水の流れを明らかにするための有効な手法であることが実証されました。
分析科学だけでなく、環境科学や土木工学など、水質に関する多データを扱う分野にも応用できると考えられます。

 

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ICP-MS定量イメージング技術が英国王立化学会「Analyst」誌に掲載され,表紙に選定されました。

博士課程の柳澤華代さんの研究成果が、2023年9月21日の英国王立化学会「Analst」誌に論文掲載され,2023年9月号の表紙に選ばれてハイライトされました。

【著者/論文誌名】K. Yanagisawa, M. Matsueda, M. Furukawa, H. Ishiniwa, T. Wada, T. Hirata, Y. Takagai*, Analyst, 148(18), 4291-4299 (2023).

【タイトル】Quantitative imaging of trace elements in solid samples by online isotope dilution laser ablation-inductively coupled plasma-mass spectrometry

【DOI】https://doi.org/10.1039/D3AN01028G

【概要】オンライン同位体希釈法でLA-ICP-MSを実現し,歯や骨のなかに含まれるSr(今回は安定同位体)を可視化(イメージング)と定量の両方ができるようになったというものです。

今回の論文では,微量元素の正確な定量可視化を可能にする「オンライン同位体希釈(ID)レーザーアブレーション誘導結合プラズマ質量分析法(LA-ICP-MS)」を発表しました。

この手法は,まずレーザーで固体試料を照射して気化します。そのガスに霧状にした同位体濃縮スパイク溶液を装置内(オンライン)で混ぜた後,誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)で測定する手法です。従来,LA-ICP-MSでは,標準試料が必要でしたが,それらを使用せずに元素を定量できます。この方法は,定量だけでなく可視化(イメージング)も可能にします。今回,実際の生物学的硬組織(マウスの切歯、ヒトの乳歯、魚の耳石)の定量イメージングに本手法が適用可能であることを実証し,湿式化学分析で得られた濃度と一致することを証明しました。
この新しいオンラインID-LA-ICP-MS法は、生物学的組織を含むさまざまな材料の定量イメージングに潜在的な可能性を秘めていることを示しました。

X線分析では難しかった障壁を打破できたことは大きな価値があると思います。

   

 

 

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分析化学会第72年会@熊本において、研究成果発表を行いました

2023年9月13日~15日に開催された、日本分析化学会第72年会(熊本城ホール)に学生4名が参加し、研究成果発表を行いました。

研究発表のタイトルは、以下のとおりです。

【ポスター発表】9月14日発表

・ビャムバドルジ アナラ,荒野真結,鈴木李英,高貝 慶隆,“医療用試薬の合成・分離を目的とする金ナノ粒子包含樹脂の開発”

・岩下彩夏,高貝慶隆,“両性イオン界面活性剤を用いる金ナノ粒子の曇点抽出と粒径選択性”

・齋藤文加,柳澤華代,柳堀あや子,松枝誠,及川博史,橋本淳一,高貝慶隆,“シリカゲルを用いる強酸性条件でのタンタルの吸着特性”

・岩本友樹,高貝慶隆,“フロー合成における循環計測の開発と金ナノ粒子包含樹脂によるアミノフェノール合成への応用”

 

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化学工学会 第54回秋季大会@福岡大で研究成果発表を行いました

2023年9月11日~13日に開催された、化学工学会 第54回秋季大会(福岡大学)に学生1名が参加し、研究成果発表を行いました。

研究発表のタイトルは、以下のとおりです。

【口頭発表】9月12日

・岩本友樹,高貝慶隆,“金ナノ粒子包含樹脂によるp-アミノフェノールのフロー合成・計測システムの開発”

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International Symposium for the 80th Anniversary of the Tohoku Branch of CSJ @東北大 で研究成果発表を行い、優秀ポスター賞を受賞しました

2023年9月8日に、東北大学青葉山コモンズ(仙台市)で開催された「International Symposium for the 80th Anniversary of the Tohoku Branch of the Chemical Society of Japan」に高貝先生と学生1名が参加しました。学生は、研究成果発表を行い、Excellent Poster Awards (優秀ポスター賞)を受賞しました。

研究発表のタイトルは、以下のとおりです。

【ポスター発表】

Y. Kusunoki, W. L. Hinze, Y. Takagai, “Affect of chemical structure of hydrophilic group in betaine surfactant on the phase separation phenomenon”

後日、高貝研において、賞状授与を行いました。

 

 

また、高貝先生は、招待講演を行いました。

【招待講演】

Y. Takagai, “Mass-Spectrometric Analysis of Radionuclides in Environment”

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第7回福島第一廃炉国際フォーラム(@いわき市)で研究成果発表を行いました

2023年8月28日に、いわき芸術文化交流館「アリオス」(いわき市)で開催された「第7回福島第一廃炉国際フォーラム」に学生2名が参加し、研究成果発表を行いました。

研究発表のタイトルは、以下のとおりです。

【ポスター発表】

・T. Tanji, M. Furukawa, K. Fujimoto, Y. Takagai,“Material Identification Method using Multivariate Analysis for Chemical Analysis and Application Possibility to Fragment Ion of Fuel Debris Dissolved in Wastewater”

・K. Naganuma, M. Matsueda, K. Yanagisawa, H. Oikawa, J. Hashimoto ,Y. Takagai,“Development of ICP-MS analytical method for rapid analysis of radioactive 94Nb in waste”

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ICASS 2023(@カナダ,オタワ)で招待講演および研究発表を行いました

2023年7月26日~28日に、カナダのオタワで開催された「65th International Conference on Analytical Sciences and Spectroscopy (ICASS 2023)」に高貝先生と学生2名が参加しました。

高貝先生は、招待講演を行い、学生2名は研究発表を行いました。

それぞれのタイトルは、以下のとおりです。

◆招待講演

Y. Takagai*, K. Yanagisawa, M. Matsueda, M. Furukawa, “Dual port chamber for the functional analysis in ICP-MS”

◆研究発表

K. Yanagisawa, M. Matsueda, M. Furukawa, H. Ishiniwa, T. Wada, T. Hirata, Y. Takagai*, “A new quantification method for trace elements using ablation-inductively coupled plasma-mass spectrometry”

T. Tanji, M. Furukawa, K. Fujimoto, Y. Takagai*, “Original Materials Profiling Using ICP-MS Multi Elements Data and Multi Variate Analysis in Complicated Mixture Solutions”

 

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Goldshcmidit 2023(@フランス リヨン)で研究成果発表を行いました

2023年7月9日~14日に、フランスのリヨンで開催された「2023 Goldschmidt Conference」に高貝先生と学生1名が参加し、研究成果発表を行いました。

研究発表のタイトルは、以下のとおりです。

J. Aoki, M. Goto, S. Wakaki, T. Miyazaki, K. Suzuki, Y. Takagai, “Direct Quantification of 90Sr in Biosamples Using Isotope Dilution–Thermal Ionization Mass Spectrometry Assisted by Quadrupole Energy Filtering”

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みちのく分析科学シンポジウムで研究成果発表を行い、フロンティアラボ賞を受賞しました

2023年7月15日、東北大学において開催されたみちのく科学シンポジウムで大学院生2名が研究成果を発表しました。

そして,長沼和希さんがフロンティアラボ賞(ポスター賞)を受賞しました(発表17件中3件)。

【ポスター発表】

・楠 裕翔,高貝慶隆,“両性イオン界面活性剤の親水基側鎖の構造変化による相転移現象への影響”

 

・長沼和希,松枝誠,柳澤華代,及川博史,橋本淳一,高貝慶隆,“多段分離による難分析核種 Nb-94 の迅速分析法の開発”

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プラズマ分光分析研究会2023筑波セミナーで研究成果発表を行い、フラッシュプレゼンテーション賞およびJAASポスター賞を受賞しました

2023年7月6日~7日、つくば国際会議場において開催されたプラズマ分光分析研究会2023筑波セミナーで、大学院生1名が研究成果を発表し、フラッシュプレゼンテーション賞およびJAASポスター賞を受賞しました。

研究発表のタイトルは、以下のとおりです。

【ポスター発表】

・柳澤華代,横田裕海,松枝誠,古川真,石庭寛子,和田敏裕,藤本勝成,平田岳史,高貝慶隆,“オンライン同位体希釈LA-ICP-MSによる生物硬組織の定量分析と支援ソフトウェアの開発”

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令和5年度日本分析化学会東日本分析化学若手交流会で研究成果発表を行いました

2023年6月23日に、東北大学で開催された「令和5年度日本分析化学会東日本分析化学若手交流会」に参加し、研究成果発表を行いました。

以下、研究成果発表のタイトルです。

【招待講演】

・丹治珠緒,古川真,藤本勝成,高貝慶隆,“化学分析がリードする多変量解析~目に見えないものを可視化する手法~”

【ポスター発表】

  • 立野巧真, 間中淳, 羽切正英, 高貝慶隆,“比色試薬封入天然高分子ゲル固定化セルとスマートデバイスを用いる銅(Ⅱ)イオンの簡易分析法の開発”

  • 岩本友樹,高貝慶隆,“金ナノ粒子を利用するp-アミノフェノールフロー合成”

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高貝先生が学長教育特別表彰を受賞しました

高貝先生が山口克彦教授と連名で、令和5年度学長教育特別表彰を受賞しました。

これは、高貝先生が取り組まれた「理工学的専門教育と福島の地域課題に向き合う放射線教育の相乗効果による次世代人材育成プログラム」が、福島大学の教育活動の推進に貢献したことによります。

授賞式は、令和5年6月6日(火)に福島大学事務局棟で行われました。

  

 

 

 

 

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第83回分析化学討論会(@富山大学)で研究成果発表を行いました

2023年5月20日~5月21日に、富山大学で開催された「第83回分析化学討論会」に高貝先生、大学院生2名が参加し、研究成果発表を行いました。

以下、研究成果発表のタイトルです。

【口頭発表】

・高貝慶隆,古川真,松枝誠,東海林達也,小林恭子,川上智彦,鈴木祐未,関根伸行,見上 寿,松田貴光,“水素同位体による放射性塩素のICP-DRC-MS/MS分析とイオンクロマトグラフとの連結”

・丹治珠緒,古川真,藤本勝成,高貝慶隆,“ICP-MSによる合金材の溶出成分の多元素定量分析データに多変量解析を併せた材料プロファイリング法”

【ポスター発表】

・杉本璃子,高貝慶隆,“PLOTカラム内での水素同位体交換反応とGC-MSによる同定”

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超微量の放射性ストロンチウムの計測技術がアメリカ化学会「Analytical Chemistry」誌でACS Editors’ choiceに選定されました。

高貝教授とD3の青木譲さんらが開発した「超微量の放射性ストロンチウムの計測技術」がアメリカ化学会「Analytical Chemistry」誌でACS Editors’ choiceに選定されました。また,新聞に掲載されました。

2023年4月13日 福島民報

2023年4月13日 福島民友

2023年5月18日 読売新聞

2023年5月7日 河北新報

【開発の概要】
放射性ストロンチウム90(90Sr)は、放射性物質の中でも特に分析することが難しいものの一つです。そのため、サンプル量が現実的に少量しか採取できないもの(例えば、涙、粘膜、歯、貴重な環境試料など)については、これまで極微量な放射性ストロンチウムを測定することができませんでした。今回、福島大学と海洋研究開発機構の合同チームは表面電離型質量分析装置を用いる計測技術でこれを可能にしました。
従来、分析する際はグラムレベル(1~100g)の試料を準備する必要がありました。この技術は画期的な方法で、1 ミリグラム(mg)程度の試料で測定できるだけでなく、世界で誰もなし遂げたことのないレベルの放射性ストロンチウム量(0.98 ag (5.0 μBq))を正確に測ることができます [ag:アトグラム=10-18g]。この技術によって、これまで不可能であった小動物や魚類の歯や骨への放射性ストロンチウムの蓄積を正確に測定できるようになります。これからの放射性ストロンチウム90 を含めた放射能調査の概念を拡張する革新的な技術です。
この成果は、アメリカ化学会『Analytical Chemistry』誌に採択されるとともに、広く一般の人々に影響を与える可能性がある「ACS Editors’ choice」に選定されました。

【主たる開発メンバー】
・高貝慶隆 (福島大学 共生システム理工学類 教授)
・青木譲 (福島大学大学院 共生システム理工学研究科博士後期課程3 年)
・鈴木勝彦 (海洋研究開発機構)
・若木重行 (海洋研究開発機構)
・宮崎隆 (海洋研究開発機構)

【論文情報】
題目: “Direct Quantification of Attogram Levels of Strontium-90 in Microscale Biosamples Using Isotope Dilution–Thermal Ionization Mass Spectrometry Assisted by Quadrupole Energy Filtering
著者: Aoki, Jo; Wakaki, Shigeyuki; Ishiniwa, Hiroko; Kawakami,Tomohiko; Miyazaki, Takashi; Suzuki, Katsuhiko; Takagai, Yoshitaka
掲載誌: Analytical Chemistry,  95, 4932–4939 (2023),
DOI:https://doi.org/10.1021/acs.analchem.2c04844

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RANC-3(@ハンガリー ブダペスト)で研究成果発表を行いました

2023年5月7日~5月12日に、ハンガリーのブダペストで開催された「RANC-3(3rd International Conference on Radioanalytical and Nuclear Chemistry)」に高貝先生が参加し、研究成果発表を行いました。

以下、研究発表のタイトルです。

・Y. Takagai, M. Matsueda, M. Furukawa, T. Shoji, K. Kobayashi, T. Kawakami, Y. Suzuki, N. Sekine, H. Mikami, T. Matsuda, “Sequential Analysis of 36Cl by Ion Chromatography-ICP-MS/MS with Deuterium Gas Reaction via Dynamic Reaction Cell”

 

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2022年度 卒業式

2023年3月24日

2022年度の卒業式が行われました。

高貝研究室の卒業生は、9名です(博士後期課程1名、博士前期課程4名、学類生4名)

ご卒業おめでとうございます!

このうちの5名は、今後も院生としてまだまだ研究を続けていきますので、これからもよろしくお願いします。

↓ 高貝研集合写真

卒業生のみなさま↓

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2022年度 学生表彰式

2023年3月23日、事務局棟大会議室において、学生表彰式が行われました。

高貝研からは、3名も表彰されるというとても名誉な表彰式となりました。

◆学長賞受賞者

松枝誠(共生システム理工学研究科 博士後期課程3年)

丹治珠緒(共生システム理工学研究科 博士前期課程2年)

楠裕翔(共生システム理工学類4年)

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NDEC-8で研究成果発表を行い、最優秀フロンティアスピリット賞を受賞しました

2023年3月9日、次世代イニシアティブ廃炉技術カンファレンス(NDEC-8)が福島大学で開催されました。

高貝研からは、大学院生3名、学類生2名が参加し、研究発表を行い、

D2の柳澤華代さんが最優秀フロンティアスピリット賞を受賞しました。

本研究では、レーザーアブレーション-誘導結合プラズマ質量分析装置を用いて、固体表面における微量な放射性物質の分布を定量的に可視化できる手法を開発し、 燃料デブリや放射性廃棄物の分析などへの貢献が期待される技術として高く評価されました。

なお、JAEA福島研究開発部門HPにも掲載されています。

https://fukushima.jaea.go.jp/info/20230309.html

研究発表のタイトルは、下記のとおりです。

【口頭発表】

  • 柳澤華代,松枝誠,古川真,平田岳史,高貝慶隆,“難分析核種のダイレクト定量イメージング分析法の開発”  研究奨励賞分析技術部門(6件中1件),最優秀フロンティアスピリット賞(19件中1件)

・丹治珠緒, 高貝慶隆,藤本勝成,古川真,“水中に溶け出した微量成分からステンレスの存在を特定する~多変量解析による溶出プロファイルからの材料判別~”

 

【ポスター発表】

・鈴木怜花、中川太一,松枝誠,高瀬つぎ子,寺島元基,高貝慶隆,“滞留水中の微粒子計測を志向する金属酸化物コロイドの液相集積法の開発とそのメカニズムの推定”

 

・大槻響,柳澤華代,高瀬つぎ子,古川真,高貝慶隆,“アルゴンガスによるレーザーアブレーション誘導結合プラズマ質量分析 ~国際物流混乱に左右されない安定した1F廃炉分析のための方策~”

 

・長沼和希,柳澤華代,及川博史,橋本淳一,高貝慶隆,“難分析核種Nb-94の吸着分離と分析用前処理剤への展開”

 

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アメリカ化学会「ACS ES&T Water」誌に福島第一原子力発電所の地下水流動に関する論文がハイライト・掲載されました

修士2年生の丹治珠緒さんの研究成果が、2023年1月13日のアメリカ化学会「ACS ES&T Water」誌に論文掲載され,2023年新年1月号のSupplimental Coverに選ばれてハイライトされました。

【著者/論文誌名】T. Tanji, M. Furukawa, S. Taguma, K. Fujimoto, H. Sato, N. Shibasaki, Y. Takagai*, ACS ES&T Water, 3(1), 139-146 (2023).

【タイトル】Analysis of Groundwater Flows under the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant Reactors Using Contaminated Water from 42 Subdrain-Pits

【DOI】https://doi.org/10.1021/acsestwater.2c00455

【概要】地下水の動態や水の流れを把握することはとても重要です。それによって,水質汚染などの将来の問題を予測して事前に適切な対策を講じたり、時には事前に解決することもできます。地下水は,地下でネットワークが広がっており,化学分析を行ったとしてもその水質にはほとんど違いがありません。そのため,敷地単位ような狭い面積(範囲)での地下水の動きや流れを把握することは容易ではありません。

東京電力福島第一原子力発電所の敷地面積は非常に広いとはいえ,3.5平方キロメートルほどしかなく,その敷地の地下水の水質にはほとんど違いがありません。1号機から4号機までの原子炉建屋の周りには、42基のサブドレンピット(井戸)があります。事故後、ピットから地下水を採水して放射能濃度を定期的に測定しています。汚染水が混入しているサブドレンピットは,敷地内に点在していますが、汚染箇所と地下水の流れの連続性や関連性を見つけだすことはできていませんでした。この重要性や課題は多くの研究者が認識していますが,狭い範囲で性質に違いの無い地下水の流れを理解することは依然として困難でした。

この研究では、化学分析で得られた計798データ(19因子×42ピット)を用いて、独自に改良した主成分分析(PCA)により地下水流動を明らかにしました。1号機から4号機までの地下水流動を2つの水源に由来する2つの流れに分類することができ,地下水頭が低い2号機の湾岸付近でこれらの流れが合流することを明らかにしました。この開発した方法は、この狭い地域における地下水のダイナミクスと水の流れを明らかにするのに適していることがわかりました。

   

 

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松枝誠さんが2022年度の東北分析化学奨励賞を受賞しました。

高貝研究室の博士後期課程の松枝誠さんが、日本分析化学会 東北支部 「東北分析化学奨励賞」を受賞しました。

授賞式・受賞講演が2022年12月17日に東北大学理学部にて開催されました。

 

 受賞題目「気相反応を利用した放射性同位体の多段分離-誘導結合プラズマ質量分析法の開発」

 

誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)で放射性同位体を分析する際は,同重体干渉の問題があり,これまで現実的な環境濃度を分析することは難しい状況でした。

松枝さんは,ICP-MS内のリアクションセルにおいて気相反応に着目した手法と各分離法を統合することで,新しい核種分析を実現しました。。

この業績は,環境動態や地球ダイナミクスの理解,核査察などの幅広い分野で有効な手段であり,将来の研究の発展も期待できるものであると評価されました。

 

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令和4年度 JAEA福島研究開発部門成果報告会@富岡町で研究成果発表を行い,廃炉環境回復促進賞を頂きました。

2022年12月6日、令和4年度 JAEA福島研究開発部門成果報告会(富岡町文化交流センター学びの森)が開催され、高貝研から学類生2名が研究成果発表を行いました。

参加した2名は,それぞれ『廃炉環境回復促進賞』を頂きました。

・長沼和希,柳澤華代,及川博史,橋本淳一,高貝慶隆,“難分析核種Nb-94の吸着分離と分析用前処理剤への展開”

・大槻響,柳澤華代,高瀬つぎ子,高貝慶隆,“廃炉分析におけるLA-ICP-MSの優位性とSEM-EDXとの比較~世界的ヘリウム供給不足からの回避のために~”