研究室ブログ/日々の生活・・・
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NDEC-8で研究成果発表を行い、最優秀フロンティアスピリット賞を受賞しました

2023年3月9日、次世代イニシアティブ廃炉技術カンファレンス(NDEC-8)が福島大学で開催されました。

高貝研からは、大学院生3名、学類生2名が参加し、研究発表を行い、

D2の柳澤華代さんが最優秀フロンティアスピリット賞を受賞しました。

本研究では、レーザーアブレーション-誘導結合プラズマ質量分析装置を用いて、固体表面における微量な放射性物質の分布を定量的に可視化できる手法を開発し、 燃料デブリや放射性廃棄物の分析などへの貢献が期待される技術として高く評価されました。

なお、JAEA福島研究開発部門HPにも掲載されています。

https://fukushima.jaea.go.jp/info/20230309.html

研究発表のタイトルは、下記のとおりです。

【口頭発表】

  • 柳澤華代,松枝誠,古川真,平田岳史,高貝慶隆,“難分析核種のダイレクト定量イメージング分析法の開発”  研究奨励賞分析技術部門(6件中1件),最優秀フロンティアスピリット賞(19件中1件)

・丹治珠緒, 高貝慶隆,藤本勝成,古川真,“水中に溶け出した微量成分からステンレスの存在を特定する~多変量解析による溶出プロファイルからの材料判別~”

 

【ポスター発表】

・鈴木怜花、中川太一,松枝誠,高瀬つぎ子,寺島元基,高貝慶隆,“滞留水中の微粒子計測を志向する金属酸化物コロイドの液相集積法の開発とそのメカニズムの推定”

 

・大槻響,柳澤華代,高瀬つぎ子,古川真,高貝慶隆,“アルゴンガスによるレーザーアブレーション誘導結合プラズマ質量分析 ~国際物流混乱に左右されない安定した1F廃炉分析のための方策~”

 

・長沼和希,柳澤華代,及川博史,橋本淳一,高貝慶隆,“難分析核種Nb-94の吸着分離と分析用前処理剤への展開”

 

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NDEC-8 in Fukushima University ~運営偏~

皆さん、お久しぶりです。ドルです。

ドル高が続いているのに、自分が高くならないのが残念です。

 

2023年3月9日に、福島大学にて第8回次世代イニシアティブ廃炉技術カンファレンス(NDEC-8)が開催されました。

当研究室のメンバー全員が運営に携わりました。

 

休憩時間に外へでると、みんながちょうど写真撮っていたので滑り込めたのが上の写真です。

受付は9時からで、9時半に高貝先生の挨拶でNDEC-8が始まりました。

開会に続き、研究発表が3つに分かれて発表されたので、皆さんは自分の興味のある発表を聞き逃さないよう工夫されたと考えます。

私は発表のタイムキーパーを務めました。どの発表も面白く、発表に集中しているとうっかり🔔ベルを鳴らし忘れてしまいそうな時が何度かありました。

 

   

早朝から活動していたので、私はお昼休憩を一生懸命待っていました。ついに、お昼に時間になるとこんな美味しそうなお弁当が配布されました。見てください。お弁当をもらって嬉しそうにしているドルです。お気に入りの1枚です。

午後はポスター発表セッションが始まった。前日に準備しておいたのもあって、スムーズに進められました。各ポスターの前で白熱した議論が行われていました。

ポスターセッション後は基調講演や表彰式を行い、夕方4時に高貝先生の閉会の挨拶をもってNDEC-8が閉会しました。当日は忙しかったものの、トラブルやお困りことも無く無事開催出来ました。研究室メンバー全員の協力があってのことだと思っています。一つ思い残すものがあるとすれば、全員がスーツ姿という珍しい様子を写真におさめなかったことですね!次回このようなチャンスがあれば必ず集合写真を撮ると決めました。

ドル

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JAMSTEC 高知研修

みなさんこんにちは!

ブログ初投稿になります,ごまひと申します。

私はよく外を眺めてぼーっとしておりますが,最近は磐梯山,安達太良山,吾妻山の雪解けが綺麗だな~と福島の自然の良いところを感じて幸せな気持ちでいっぱいです。

 

さて,2/26―3/3 に高知県にある海洋研究開発機構(JAMSTEC)高知コア研究所にお邪魔してきました。

はじめての高知,はじめて会う先生方にずっとドキドキしていましたが,とてもやさしく出迎えていただけて一安心。。。

研修は,講義+実践という形式でした。講義では,同位体希釈法や表面電離型質量分析について学んだり,JAMSTECの先生方の研究のお話を聞いたりなど,難しい内容ではありましたが, なんとか(?)ついていくことができました。

 

今回は,一十くんとともにお邪魔しました。先生方に協力してもらいながら,がんばった成果がこちらです。

↑ふたりとも達成感に満ち溢れております...

 

実践では,これもまた初めてクリーンルームに入りました。いつも行っていた作業もクリーンルームで行うだけで,緊張感が違く,手の震えが止まりません。少しの時間でしたが,貴重な体験をさせていただき,日頃の作業諸々を見直さなければ…と思ってしまった限りです。

 

そして,高知県といったらごはんと歴史。楽しみにしていたごはんですが,たくさん食べた中でもやっぱり海鮮は最高ですね!
カツオにウツボ,のれそれ(←高貝先生と私のお気に入りです)…その他にも美味しいものがたくさんで,まだまだ食べ足りませんでした。

また,桂浜で念願であった坂本竜馬像を見ることができました。二宮金次郎くんくらいの感覚で行ってしまったため,案外高台にのっていたことにとても驚きました...

 

↑ これは桂浜にある坂本竜馬記念館で坂本竜馬と同盟を結んだ一十くん

他にも,坂本竜馬を飲み干しながら,高知城を眺めたりと高知の歴史を味から感じておりました。

 

↑坂本竜馬のラテアート(私の大好きなミレー付き)

今回の研修を通して,学ぶことがたくさんありました。まだまだだなあ…と強く感じた研修だったので,これからさらに勉強や研究に励んでいきたいです。

 

ごまひ

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2022年度 卒論・修論・博士論文発表会

こんにちは。いわしです。

 

2023年2月15~17日に卒論・修論・博士論文発表会が行われました。

高貝研究室からは卒論4名、修論4名、博士論文1名が発表しました。

 

私は福島大学での発表会は初めてですので、どのような雰囲気なのかどきどきわくわくしながら聴講しました。

高貝研以外の研究室の発表もみることができ、研究室ごとの特徴がみられてとても面白かったです。

 

15日の修論発表会での発表の様子です。

これまでの集大成となる素晴らしい発表でした。

来年は修論発表をする側になるため同じようにできるか不安ですが、先輩方のような発表ができるように精進していきます。

発表が終わって一安心、良い笑顔の写真ゲットです(*^^)v

 

16日の博士論文発表会の様子

圧巻の素晴らしい発表でした!

スライドや説明がわかりやすいため、難しい内容でも何とかついていくことができました。

 

17日卒論発表会の様子

研究室で行った発表練習よりもさらに完成度が上がっており、素晴らしい発表でした。

 

発表会の終わりにはかつ亭で夜ご飯です♪

いっぱい食べて発表の疲れも回復ですね。

皆さん、発表本当にお疲れさまでした!!

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伝承館・JAEA楢葉遠隔技術開発センター2

2023年2月06日

市長です。2023年2月06日に研究室の10人で伝承館、JAEA楢葉遠隔技術開発センターに行き見学しました。

また,2月2日からコロラド州立大学の学生が短期留学に来ており一緒に見学に行きました。

 

午前中は伝承館に行き,当時の東日本大震災の記録を視聴しました。

災害が起こり,多くの人が地元から避難せざるを得ないのは想像できない悲しみです。

被災地の復興を一日も早く期待しています。

 

伝承館に気になる乗り物?がありました。

使用方法は分かりませんが,近い将来移動手段として利用される日が来るかもしれませんね。

↓朝の伝承館見学が終わってから,撮影した皆さんの写真です。

 

午後、JAEA楢葉遠隔技術開発センターに行って、見学しました。

ロボットを操ってみて、放射線線量がまだ高いところにおける危険作業をシミュレーションしてみました。

 

↑ロボットを操作しているCSUの学生です。

 

最後、見学が終わり、皆さんの写真を撮りました。

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伝承館・JAEA楢葉遠隔技術開発センター

2023年2月6日

はじめまして!

ブログ初投稿になりますポルコです!

 

東日本大震災・原子力災害伝承館,JAEA楢葉遠隔技術開発センターを見学してきました。

東日本大震災・原子力災害伝承館では,震災時の映像や被災物の展示を見ました。

 

実際に津波や福島第一原子力発電所の水素爆発の映像を見て,改めてその怖さを感じるとともに,風化させてはいけない記憶だと感じました。

館内には折れ曲がっている標識が展示されており,津波被害の深刻さを物語っていました。

 ←地震発生からの出来事が時系列でつづられている壁

 

JAEA楢葉遠隔技術開発センターでは,原子炉内の様子を3D映像で見たり,炉内での作業に使用するロボットの操作を実際に体験したりしました。          

 ←ロボットを操作する様子

ゲームで使用されるコントローラーで操作をするので,誰でも挑戦しやすいと感じました。

ところが,デコボコしている道ではロボットが転ばないような繊細な操作が難しかったです。

 

 ←見学した皆さん

コロラド州立大学から短期留学に来ていた2人の学生さんと一緒に見学をしました。

 

道中では,2人の好きな食べ物やアニメの話をたくさん出来てとても嬉しかったです!(ナルトやブルーロックが好きだそうです。)

研究室メンバーもアニメ好きの人が多いので,みんなで盛り上がっていました!

 

 

今回の見学を通して,東日本大震災当時の状況や復興への取り組み,廃炉に向けた様々な研究・開発が行われていることが分かりました。

そして,福島に住んでいるからこそ,このことにより関心をもって研究に取り組みたいと感じました。

 

ポルコ

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平田先生講演会

2023年1月19日

市長です。2023年1月19日東京大学の平田先生による講演会が開催されました。

年代測定を通じた宇宙形成の解明についての研究に関する講演をしていただきました。

↑ こちらは講演中の平田先生です。

講演の初めプロジェクターの調子が悪かったのですが,それすらも冗談に組み込んだトークに引き込まれました。

厳格な先生なのかなと思っていましたが、とてもユーモア溢れる先生でした。

 

↓先生の話を真剣に聞いている各研究室のみなさん

 

平田先生曰く,大和魂があれば10倍今よりも成果が出せるのだとか…

やはり研究は気合が大事ですね。

私も平田先生の研究室に負けないくらいの気合で研究を進めていきたいと思います!

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アメリカ化学会「ACS ES&T Water」誌に福島第一原子力発電所の地下水流動に関する論文がハイライト・掲載されました

修士2年生の丹治珠緒さんの研究成果が、2023年1月13日のアメリカ化学会「ACS ES&T Water」誌に論文掲載され,2023年新年1月号のSupplimental Coverに選ばれてハイライトされました。

【著者/論文誌名】T. Tanji, M. Furukawa, S. Taguma, K. Fujimoto, H. Sato, N. Shibasaki, Y. Takagai*, ACS ES&T Water, 3(1), 139-146 (2023).

【タイトル】Analysis of Groundwater Flows under the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant Reactors Using Contaminated Water from 42 Subdrain-Pits

【DOI】https://doi.org/10.1021/acsestwater.2c00455

【概要】地下水の動態や水の流れを把握することはとても重要です。それによって,水質汚染などの将来の問題を予測して事前に適切な対策を講じたり、時には事前に解決することもできます。地下水は,地下でネットワークが広がっており,化学分析を行ったとしてもその水質にはほとんど違いがありません。そのため,敷地単位ような狭い面積(範囲)での地下水の動きや流れを把握することは容易ではありません。

東京電力福島第一原子力発電所の敷地面積は非常に広いとはいえ,3.5平方キロメートルほどしかなく,その敷地の地下水の水質にはほとんど違いがありません。1号機から4号機までの原子炉建屋の周りには、42基のサブドレンピット(井戸)があります。事故後、ピットから地下水を採水して放射能濃度を定期的に測定しています。汚染水が混入しているサブドレンピットは,敷地内に点在していますが、汚染箇所と地下水の流れの連続性や関連性を見つけだすことはできていませんでした。この重要性や課題は多くの研究者が認識していますが,狭い範囲で性質に違いの無い地下水の流れを理解することは依然として困難でした。

この研究では、化学分析で得られた計798データ(19因子×42ピット)を用いて、独自に改良した主成分分析(PCA)により地下水流動を明らかにしました。1号機から4号機までの地下水流動を2つの水源に由来する2つの流れに分類することができ,地下水頭が低い2号機の湾岸付近でこれらの流れが合流することを明らかにしました。この開発した方法は、この狭い地域における地下水のダイナミクスと水の流れを明らかにするのに適していることがわかりました。

   

 

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新世代紹介 Verごまひちゃん

お疲れ様です,M1の文です!

今回の新世代紹介は,ごまひちゃんです!

ごまひちゃんと一緒に練習実験をしていて,丁寧さと集中力がすごいなって感じました。

自分は集中力がすごく短いのでうらやましいです,,,

 

↓MWくんとたまたま似たデザインのパンツだったときのツーショット

笑顔がキラキラでかわいいごまひちゃん♡

 

そんなごまひちゃんにインタビューしてみました!!

 

Q. 実際に自分の研究が始まってどうですか?

はじめは自分にできるのだろうかと不安でいっぱいでしたが,先輩に教えていただきながら,少しずつできることが増えていくのは楽しいです!(まだまだですが…)

 

Q. これからの意気込みをお願いします!

前に進めば進むほど,わからないこともたくさん出てきて不安ですが,楽しみながら頑張っていきたいと思います!

やる気に満ち溢れているごまひちゃん!

今後の活躍に乞うご期待です(^^)

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新世代紹介 Ver市長くん

2022.10.18

皆さんこんにちは,1年の早さに戦慄しているMWです。

気づけばもう新しく3年生が入ってくる時期になりました。

入学したての大学1年生の頃と比べると時間の流れがとても早く感じます・・・

 

2022年10月1日より高貝研に新しいメンバーが加わりました!

 

今回紹介するのは,市長くんです!

なんと市長くんは中国からの留学生でドルさん含め高貝研も段々とグローバルなメンバーになってきました。

 

毎年恒例の,高貝先生による洗い物講習&先輩たちによる練習実験も行いました。

    ← 高貝先生による洗い物講習

高貝先生がこっちを向いていただいた瞬間にパシャリ!

カメラマンMWなかなか良い仕事ができたのではないでしょうか?

  ←二人で協力して実験中

市長くんの一生懸命さがとても伝わってきます。

 

そんな市長くんに意気込みを聞いてみたところ,本を読むことだそうです。

この前,休日に福大の図書館で市長くんを見かけましたしどうやら本好きの予感・・・

MWは最近活字を読むのが辛くなってきているので,見習いたいところですね。

ちなみに,中国語で意気込み=热情 というそうで,漢字だけ見ると情熱かな?って思いました。

 

以上,市長くんの紹介でした!

これからの市長くんの成長に注目ですね!

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新世代紹介 Verポルコちゃん

2022.11.11

ご無沙汰しております!M1のRです。新世代紹介.

ポルコちゃんの紹介。ポルコちゃんはジブリが好き。

「ポルコ」はジブリの「ポルコロッソ」というキャラらしい。

(画像検索したら、なかなか男前)

 

ポルコちゃんの実験風景↓

←ドルさんに見守られて。

 

 

 

 

↓最近の様子(実験中!)

 

 

 

 

 

モットーは「とりあえずやってみる!」だそうです。

頑張ってください!

以上、ポルコちゃんの紹介でした。

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松枝誠さんが2022年度の東北分析化学奨励賞を受賞しました。

高貝研究室の博士後期課程の松枝誠さんが、日本分析化学会 東北支部 「東北分析化学奨励賞」を受賞しました。

授賞式・受賞講演が2022年12月17日に東北大学理学部にて開催されました。

 

 受賞題目「気相反応を利用した放射性同位体の多段分離-誘導結合プラズマ質量分析法の開発」

 

誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)で放射性同位体を分析する際は,同重体干渉の問題があり,これまで現実的な環境濃度を分析することは難しい状況でした。

松枝さんは,ICP-MS内のリアクションセルにおいて気相反応に着目した手法と各分離法を統合することで,新しい核種分析を実現しました。。

この業績は,環境動態や地球ダイナミクスの理解,核査察などの幅広い分野で有効な手段であり,将来の研究の発展も期待できるものであると評価されました。

 

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新世代紹介 Ver 一十君

皆さん!最近,経済新聞によく載ってしまうドルです。

最近マイナンバーカードを受け取りましたが,案外顔写真がイケてました。

あとは学生証の写真を変えたい。

今日は,今年度の新世代を紹介です。

サッカーが大好き。日本代表とアルゼンチン代表を応援していた一十君です。アルゼンチンが優勝して大喜び。

一十君は毎日おにぎりとお茶でランチタイム(お茶にも好みがあるようで)

↑ 練習実験の様子です。この日の一十はファールをしすぎて,先生からイエローカードも出るという熱い試合実験を見せてくれました。

研究室に慣れて楽しそうに毎日をすごしています。一十君のブログは最新のサッカーニュースばかりかも。

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令和4年度 JAEA福島研究開発部門成果報告会@富岡町で研究成果発表を行い,廃炉環境回復促進賞を頂きました。

2022年12月6日、令和4年度 JAEA福島研究開発部門成果報告会(富岡町文化交流センター学びの森)が開催され、高貝研から学類生2名が研究成果発表を行いました。

参加した2名は,それぞれ『廃炉環境回復促進賞』を頂きました。

・長沼和希,柳澤華代,及川博史,橋本淳一,高貝慶隆,“難分析核種Nb-94の吸着分離と分析用前処理剤への展開”

・大槻響,柳澤華代,高瀬つぎ子,高貝慶隆,“廃炉分析におけるLA-ICP-MSの優位性とSEM-EDXとの比較~世界的ヘリウム供給不足からの回避のために~”

 

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第41回溶媒抽出討論会(@東工大)で研究成果を発表しました。

2022年11月24-25日、東京工業大学において開催された第41回 溶媒抽出討論会で研究成果を発表しました。

【口頭発表】

・中川太一,鈴木怜花,松枝誠,高瀬つぎ子,寺島元基,高貝慶隆,“熱感応性界面活性剤の相分離現象によるジルコニウム酸化物微粒子の抽出挙動とゼータ電位との影響”

【ポスター発表】

・鈴木怜花,中川太一,松枝誠,寺島元基,高瀬つぎ子,高貝慶隆,“両性イオン界面活性剤の温度依存性相分離現象による金属酸化物および金属炭化物ナノコロイドの抽出・濃縮”

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アメリカ化学会「Langmuir」誌に銀ナノ粒子のin situ合成法に関する論文がハイライト・掲載されました

研究成果が、2022年11月8日のアメリカ化学会「Langmuir」誌に論文掲載され、論文誌のSupplimental Coverに選ばれてハイライトされました。

高貝先生のアメリカ時代の研究と永作美有さん(修士課程修了)の研究成果によるものです。

【著者/論文誌名】Y. Takagai, M. Nagasaku, T. Nakagawa, T. Takase, W. L. Hinze, Langmuir, 38(44), 13577-13583 (2022).

【タイトル】Preparation of Highly Concentrated Uniform-Sized Silver Nanoparticles via Use of Thermoresponsive Zwitterionic Surfactants

【DOI】https://doi.org/10.1021/acs.langmuir.2c02322

【概要】この研究は、ナノ粒子の中でもよく使用される銀ナノ粒子を簡単にそして高濃度で合成する方法を開発したというものです。。

銀イオンの合成には,クエン酸塩還元法という方法がよく使われます。

しかし,このプロセスは結晶成長が遅く、粒子のサイズが揃った粒子を合成しにくいという問題がありました。

この論文では,クエン酸還元法に熱応答性の界面活性剤を加えると,高濃度で粒子サイズが揃った球状の銀ナノ粒子を合成できることを紹介しました。

合成した銀ナノ粒子は,界面活性剤の濃縮相に閉じ込めることができます。

このアプローチは、銀ナノ粒子を合成と同時に「抽出」と「濃縮」ができる「in situ相分離」を経る珍しい現象です。

直径 21.0 ± 2.5 nm の AgNPs のほぼ全量(合成収率 99.9%、抽出効率 98.6%)を pH 11の特殊な条件で相分離するとこのような現象がしょうじます。

このメカニズムや粒子の制御方法などを論文で記載しています。

 

 

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R4年度 放射線取扱主任者:第一種試験4名,第二種試験2名=延べ6名合格

2022年11月9日にR4年度の国会試験である「放射線取扱主任者試験」の合格者が官報で報告されました。

国家資格である「第1種放射線取扱主任者」ならびに「第2種放射線取扱主任者」に高貝研究室のメンバー5名(うち1名が両方合格)が合格しました。

第一種試験は,令和4年8月24日~26日に実施され,東京会場 で受験しました。

令和4年度の第一種放射線取扱主任者試験は、受験者数 3,097名 合格者数 896名 合格率 28.9%でした。

一方,第2種は、受験者数 1,534名 合格者数 316名 合格率 20.6%でした。

おめでとうございます。

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Springer「Analytical Sciences」誌でHot Article(注目論文)に選出→「O₂-CO₂混合ガスによる放射性ヨウ素のICP-MS/MS分析」

松枝誠さん(博士後期課程3年)の研究成果が、2022年11月号のSpringer「Analytical Sciences」誌に論文が掲載されました。

また,2023年11月号のHot Article(注目論文)に選ばれました。

 

【著者/論文誌名】M. Matsueda, J. Aoki, K. Koarai, M. Terashima, Y. Takagai*, Analytical Sciences, 38, 1371-1376 (2022).

【タイトル】Mass-spectrometric determination of iodine-129 using O2-CO2 mixed-gas reaction in inductively coupled plasma tandem quadrupole mass spectrometry. 

【DOI】https://doi.org/10.1007/s44211-022-00180-w

【概要】放射性のヨウ素129(¹²⁹I)は、半減期が約1600万年と非常に長い人工の放射性核種です。その一方で、原子力災害(例えば、原子力発電所事故や隣国の核実験)で放出され、甲状腺ガンを誘発する放射性ヨウ素131(¹³¹I)の半減期はわずか8日しかありません。そのため、災害や事故の原因を究明したり、環境にどのように飛散したかを数年後に追跡調査することは極めて難しいです。その問題を回避するため,半減期の短い¹³¹Iの代わりに半減期の長い¹²⁹Iが測定できれば、事故時の当時の状況や現在の環境への負荷の状況が分かります。しかし、環境中の¹²⁹Iの存在濃度は非常に低いので、これを分析するためには100リットル近くの試料水を濃縮して,分析機器で計測できる濃度範囲まで濃度を濃くする必要があります。

ところが,濃縮を行うと、分析ターゲットの¹²⁹Iだけでなく、元々環境にある(放射線を出さない)安定同位体の¹²⁷Iも同じヨウ素で化学的性質が一緒(=同じ元素)なので,一緒に濃縮されてしまいます。つまり、大量の¹²⁷Iの中に、ごくわずかなの¹²⁹Iがほんの少しあるという状況になります。このような状況を「¹²⁹I/¹²⁷I比が低い」と呼びます。

その一方で,誘導結合プラズマタンデム型質量分析計(ICP-MS/MS)で¹²⁹Iを測定すると、測定を妨害する核種が多く、さらには、ピークテーリングという現象があり(=m/z 127のイオンが大量にありすぎて, m/z 129にまで影響を及ぼして何を分析しているのか訳が分からなくなる現象のこと)、低い¹²⁹I/¹²⁷I比を計測することは困難でした。

今回,ICP-MS/MS分析装置のリアクションセルと呼ぶ機構に酸素と二酸化炭素の混合ガスを導入すると、非常に低い¹²⁹I/¹²⁷I比まで計測できることを発見しました。市販のICP-MS/MSでここまで非常に低い¹²⁹I/¹²⁷I比を計測できることはほとんどなく,これが評価されて論文掲載に至ったというものです。

This paper presents a mass-spectrometric method for determining the radionuclide iodine-129 (129I) from the significant amount of interference in inductively coupled plasma tandem quadrupole mass spectrometry (ICP–MS/MS) using a dynamic reaction cell passing a mixture gas of O2 and CO2. Thus far, mass spectrometry analysis of trace amounts of 129I has been hampered by the presence of xenon-129 (129Xe) and the formation of polyatomic ions from excess amounts of stable isotope 127I. In this study, flowing a mixture gas of O2 and CO2 into the dynamic reaction cell (Q2) successfully removed both 129Xe interference and polyatomic interference (127IH2) in the analysis of 129I in ICP–MS/MS. The resulting ratio of (background noise of m/z 129)/127I was 4.6 × 10–10 ± 3.3 × 10–10, which enables the analysis of 10 mBq/L of 129I in the presence of 100 mg/L of stable 127I without chemical separation. The detection limit of this method was 0.73 mBq/L (= 0.11 ng/L) with an APEX-Q sample inlet desolvation device. For demonstration purposes, spike and recovery analysis of rainwater was performed, and good agreement between the spiked and recovered amounts was achieved.

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高貝先生の誕生日 2022

2022.11.02

皆さんこんにちは、以前高貝先生に右肩と左肩が平行でないといわれてから姿勢が気になり始めたMWです。

研究室の最重要の日 ⇒ 高貝先生の誕生日がやってまいりました!

10月に3年生が加わり歓迎会がありと最近の研究室ではイベントごとが盛りだくさんです。

ささやかながら高貝研究室のメンバーでお祝いです。

今年のケーキは一部がハロウィン仕様で、少し遅めのハロウィンも楽しめました。

   ←高貝先生による恐ろしく早い手刀

プレゼントは高貝先生が欲しいと耳にした姿勢矯正ベルト。

高貝先生が出張に行くためスーツのため,残念ながら装着姿は見ることができず…。

もしかしたら、普段の服の下に着けてくださる日があるのでしょうか?

高貝先生は十分に姿勢正しいと思うので、もし着けていても普段との違いに気づけるか心配です…

次の日からは高貝先生に要注目ですね。

以上、高貝先生の誕生日会でした。

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歓迎会

2022.10.28

皆さんこんにちはMWです!

10月28日にいろんな歓迎会を行いました。

「3年生 4名」および「タイからの短期滞在研究員1名」および「大学院から高貝研究室に入った いわしサン」です。

もっと言えば,4年生もM1も歓迎会をしていないので,みんな歓迎会です。

場所は四季の里 アサヒビール園です!貸切送迎バスです。金谷川までようこそです。

遂に行われた4年生以下は初めての研究室での飲み会!

今回はそんな歓迎会の楽し気な様子を少し紹介します。

 

高貝先生による音頭でスタートされました。

みんな,高貝研にようこそ!!(遂に歓迎。笑)

最初の乾杯はやはり黒ビール!!

ジンギスカンとしゃぶしゃぶ! エンドレスでジンギスカン&しゃぶしゃぶ!

MWは初ラム肉(牛より好みかも)。肉は飲み物です。

 

どの席でも盛り上がっており楽しそうですね。

 

ポルコちゃんはピーマンが好きらしい。ピーマンを大盛注文,ひたすらにピーマンをBake & Ate(⇒過去形・完食)。

ピーマン6個分は完食。これでは緑になってしまいます。

 

あっという間にTime overの時間です。送迎バスに揺られて帰宅です。

初めての研究室での飲み会,とても楽しい時間を過ごせました!

また,研究室でどこかに行くのが楽しみですね。

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pHメータ講習会

2022年10月26日

市長です。2022年10月26日pHメータ講習会が開催されました。

pHメータでお馴染みの堀場さんに説明していただきました。

講習はpHメータの使い方や仕組みなどについて、後半は実際の測定です。

予想値と実測値が合っていればプレゼントがもらえるというオマケつき。

今後、身の回りのものに注意しながら化学を学ぶとオマケがもらえます。

 

↓ 皆さん、楽しそうな顔です。

       

今年の三年生たちも、真面目に学んでいます。

    

pHメータの使い方や測定スキルなどを身につきパワーアップです。。

 

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喜びのお知らせ~結婚式編~

2022.10.22

みなさまこんにちは。TMOです。

2022年10月22日,当研究室の卒業生,絶対的エースであるS少年さんと絶対的シンボルであるRまるさんの結婚式が行われました。

イエーイ!!ヒューヒュー!!

お2人はわたくしがB3だった若かりし日のM2の先輩でしたので,お呼ばれされてとてもうれしかったです。

当時から顔がよく似ているお2人でしたが,新婚生活を経てより一層似ている度合が増していました。

とっても幸せそうです。

 

結婚式に初めてお呼ばれされたTMOは,最近の結婚式はこんなにも新しいのかと感激しました!

(初めてですが。)

   

 

笑いあり涙ありの披露宴は,非常にあたたかいものでした。

お2人のご親族・ご友人みんなでお祝いする特別な空間は,とてもいいものだなあとしみじみ思いましたし,

参列者を楽しませる工夫がたくさんありました。

 

上司の方からのお祝いのメッセージは,S少年さんとRまるさんの最近のご様子が知れました。

研究室に所属していた当時もバリバリ活躍されていたお2人ですが,現在もその躍進はご健在のようです。

 

その後,我らが高貝先生から乾杯のご挨拶がありました。

幾多のスピーチ経験を乗り越えてきた先生のトーク力は,さすがとしか言いようがありません。

「乾杯!」の声が大きくてわたくしはほんの少しだけびびってしまいましたが,気持ちよくご会食がスタートされました。

 

語りだすとエピソードはまだまだ尽きません。

Rまるさんの予期せぬブーケトス,披露宴前に粛々と行われた高貝研首脳会談,じゃんけんチャンピオンIはしさんなどなど…

 

  

 

もっと気になる方は,S少年さんとRまるさん,高貝先生,先輩方またはTMOまでお問い合わせください。

S少年さんとRまるさん,お幸せにお過ごしください!

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中性子小角散乱実験@JAEA(茨城・東海村)

はじめまして!

ブログ初投稿になります,いわしと申します。

 

秋と言えばスポーツの秋や読書の秋など様々な秋がありますね。みなさんはどんな秋をお過ごしでしょうか?

さて,今回は実験の秋ということで,茨城県東海村の日本原子力開発機構にて10月13日から10月15日までの3日間にわたりSANS-JⅡという集光型偏極中性子超小角散乱装置を利用させていただき実験をしてきました!

 

今回は高貝先生,Npさん,TMOさん,もんじゃくん,私の5人で利用させていただきました!(SANS組ですね)

 

中性子小角散乱とは,中性子が物質に当たった時の散乱のされ方を調べることで,その物質内部の構造を解析することができます。

名前の通り小さい角度に出た散乱を測定するのですが,なんと検出器が最大で10 mとかなり大きいです!小さい角度の散乱は近いところではどれも同じ角度とみなされてしまうため大きくなっているようです。(初日はその大きさに驚いていましたが二日目には慣れてしまいました…)

写真の奥にも装置があります…

 

今回の実験では私は主に解析や器具の洗浄をお手伝いしました。実験は長丁場で大変な場面を多くありましたが,なんとかみんなで協力し測定を終えることができました!

この写真では解析と試料の準備をしていますね。

 

利用する機会が限られる装置でしたので,大変貴重な経験となりました!

次回がありましたら,今回の学んだことを活かしてより良いデータを取りたいです!

 

いわし

 

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福島廃炉研究国際会議FDR2022@J-ヴィレッジで研究成果を発表しました

2022年10月16日、福島県楢葉町のJ-ヴィレッジで開催されました福島廃炉研究国際会議/International Topical Workshop on Fukushima Decommissioning Research 2022 (FDR2022)で博士課程の柳澤華代さんが研究成果を発表しました。

【口頭発表】

・K. Yanagisawa, M. Furukawa, T. Hirata, Y. Takagai, “Quantitative Imaging of Radioactive Sr-90 Using Laser Ablation-Inductively Coupled Plasma-Mass Spectrometry”

Jヴィレッジ内のレストランでサッカー場を見ながら,お昼ご飯 ↓

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放射化学会第66回討論会@東京大学

皆さんこんにちは,GSWです。
初めてブログ執筆を担当することになり緊張しております…。

さて,今回は2022年9月15日~17日に開催された放射化学会第66回討論会(東京大学本郷キャンパス)のレポートです。

高貝研からは,私とNpさんがポスター発表,高貝先生が招待講演を行いました。

     

ありがたいことに,16日のポスター発表にはF川さんと日本分析化学会帰りのKIMさんも聴講に来てくれました。
久しぶりのポスター発表で緊張しましたが,1時間では足りないくらい議論が白熱し,大いに刺激を受けました。
Npさんも大御所の先生方に臆せず,質疑応答していたというウワサです。

あっという間だったポスター発表が終わり,マグロの中落ちを貪るNpさん。目がこわい…。

     

翌日17日の早朝は,高貝先生・KIMさんとともに神田明神と湯島天満宮をお参りしました。
私が漠然と「あたまがよくなりますように」とお願いしていたところ,
高貝先生は「予算が取れますように」と非常に具体的なお願いをしていました。
お願いする前に日頃の感謝を伝えるのがコツなのだそうです。

少し早めの昼食は東大中央食堂の名物「赤門ラーメン」。
見た目よりも辛さ控えめ,キムチテイストのあんかけラーメンという感じで,美味!
ただし,スーツの方はあんかけのハネにご注意ください。
私とKIMさんはブラウスにシミをつけてしまい,しばし意気消沈でした…。

午後は平田岳史先生の研究室見学のため,東京大学理学部化学東館へ。
東大本郷キャンパス最古の建物にある最先端の分析装置とは…?
こちらについては別記事でレポートしますのでご期待ください。

GSW